概要
「刺心」は、心を強く打つことの意。作家が近年関心を寄せている「島」という場所性。本年5月に、新潟市の日本海と信濃川に挟まれた「新潟島」と呼ばれる一帯をテーマに制作した展示を80年の時を経た米蔵にて行いました。季節は巡り、5月の作品に新たな作品を加え、ふたたび展示を行います。
・主催 新潟絵屋
・共催 水と大地の芸術祭実行委員会
・協力 新潟まち遺産の会、
・照明協力 伊藤裕一
展示問い合わせ | 新潟絵屋 tel 025-222-6888
address :
531-0071 大阪市北区中津3-17-14
Tel/Fax 06-6377-0648
open 水-金17:00-21:00、土日12:00-19:00
概要
本展示は、平面と、音を使ったインスタレーションとなります。平面は、ミクストメディアと写真等を用います。インスタレーションは、100個の時計とプリペアド等をされた10数個のスピーカーを使った音と場所の関係を探る展示となります。次に、コンセプトのような文を記します。
僕は何を書く、または書きたいかが判然としないまま、書くような事を一年続けた。ただ、流れ込む場所としての自分、それに溺れないように底に小さく空けた穴。今回は、勝手だが、まず自分が何をやったか会場に作業を終えたものを並べ眺めたいと思う。
大阪での2度目の展示に「Sick Node」と名をつけた。あれを欲望し同時に恐怖する自分。だけれど、ゆっくり誰かに知られないようにすり足で、またあれへ近寄ってしまうこと。展示のタイトルは、自分がレーモン・ルーセルという作家の「Chiquenaude」という短編小説のカタカナで書かれたタイトルを勘違いしていたことに原因する。
形は形、音は音を呼び、意味は置き去りにされたまま、それぞれを間に合わせの支持体として、都度関係は仮構されながら建設は進んだ。肥大化して範囲を超えて迎える仮の完成は、僕にとっては、ここにありながらという矛盾をかかえつつも、同様に今まさに崩れつつある。また僕は「制作者」としての場所を、作りながらも、絶えず失おうと無駄な努力を繰り返した。僕はあなたであり、あなたは僕であり、僕は我々であり、君は彼にして同時に僕であったりする。今僕には別に怖いことではない。
平面の作業では、赤錆をよく使った。その匂いを嗅ぎながら、血の味のようだと思った。
また、昔読んだ作家の小説の最後を思い出して、本棚から引っ張り出したりもした。
……ちくしょう、まるで同じところを、ぐるぐるまわっているみたいだな……いくら行っても、一歩も荒野から抜けだせない……もしかすると、日本なんてどこにもないのかもしれないな……おれが歩くと、荒野も一緒に歩きだす。日本はどんどん逃げていってしまうのだ……
<中略>
だが突然、彼はこぶしを振りかざし、そのベンガラ色の鉄肌を打ちはじめる……けものになって、吠えながら、手の皮がむけて血がにじむのにもかまわずに、根かぎり打ちすえる。(安部公房著「けものたちは故郷をめざす」(新潮文庫)より)
協力:iTohen、port
PANTALOON パンタロン
531-0071 大阪市北区中津3-17-14
Tel/Fax 06-6377-0648
URL www.pantaloon.org
■title :華雪展 刺心(ししん)
place : 二宮家第1号米蔵
address :
新潟県北蒲原郡聖籠町蓮野1087 (アクセス)
date : 2009 / 5 / 23(土)〜6 / 21(日)(会期中無休)
open : 10 : 00−16 : 00
概要
「刺心」は、心を強く打つことの意。作家が近年関心を寄せている「島」という場所性。今回は、新潟市の日本海と信濃川に挟まれた「新潟島」と呼ばれる一帯をテーマに制作した新作の展示となります。
・主催|新潟絵屋
・協力|二宮家、二宮家米蔵の会、伊藤裕一(照明)
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■title :華雪展 刺心の跡(ししんのあと)
place : 新潟絵屋
address :
新潟市中央区上大川前通10番町1864
(アクセス)
date : 2009 / 6 / 2(火)〜6 / 10(水)(会期中無休)
open : 11 : 00〜18 : 00(最終日17 : 00まで)
概要
新潟島を訪れ、歩き、書き留めた記録と「刺心」の作品が出来上がるまでに制作
した習作の展示となります。
・主催|新潟絵屋

address :
京都市左京区川端丸太町下ル京阪丸太町駅2番出口 恵比須ビルBF
Phone : 075-752-4765
open 19:00-

Act:
NHK(raster-noton) / Kouhei Matsunaga (Mille Plateaux ,Important Records)
/ Toshio Munehiro / PsysEx+ekran / RUBYORLA(from Harp On Mouth Sextet)
/ Samurai Jazz Quintet / intext / polar M+shunsuke kato
/ KYOHEY / marihiko hara+no color
/ Who were God's parents / soundcomfort / TATSUYA / Yoshihide Nakajima
address :
京都市下京区烏丸通四条下ル水銀屋町620番地 COCON烏丸 3F
Phone : 075-352-0844
open 11:00-21:00(無休)

京都shin-biのレジ横の壁面での、小さな展示となります。
制作物は小型の物ばかりですが、約40点程を展示・販売しています。
■メモ
2008年の年末の時点で、
僕が考え、しようとしたこと、また、出来たものとしての平面。
同時に、まだ、この程度しか出来ていないという反省と、
これからやろうと思っていることのメモ。
ふと、過去に撮られた写真を眺めながら、それを「見た事のない風景」だと思った。それは、ここではなく、そしてここから続く世界の、どの場所のどの時間にもない「風景」のような気がした。これは誰かが撮った写真、カメラが捉えてしまった世界、誰かにある意味を持つ場所の記録だ。だが、私にはその「風景」があったという確からしさは、今手元にある写真のどこにもみあたらないような気がした。決して、私が関わる事のなかった時間、そしてこれからも関わることのない時間、その判然としない時間と場所に浮かんだままの風景は、ここではない場所には確かにあるようにも同時に思う。そして、私はその写真で切り取られた風景の端の、その先に興味を持った。
ユートピアは、およそ人があり得ない程の幸福を感受できるような世界として描かれることが多い。だが、私が古い写真を見て感じた「見た事のない風景」は、そういったユートピアではなく、例えばドン・キホーテ「だけ」が生きた世界に似ていると感じた。他人とは交換できない少し滑稽な世界。そのそれぞれが持つ世界の断片を、私は従者のサンチョのように写真からのぞき見ているように思う。そのような世界は、かすかに人を関係させはするが、その本質は、誰かと誰かを結ぶのではなく、誰かと誰かを隔てながらあるもののようにしてあるように感じた。
そして、私が書いたものは、風景のようなものだった。写真を元にして、書いたものもあれば、手を動かしてから書き始めたものもある。いずれにせよ、目的や対象からは、書きながら随分と横滑りをした結果としての平面だ。
私は、イメージの支持体としての具体物をあらかじめ持てなかった。もしくは失って、なお書いているこれら、これを(用心深くなく言えば)心象風景と呼べぶこともできるのだろうが、私自身は、ただちにそれと呼べるものではないと思っている。なぜなら、これは書くことを通して経験したことであり、私の中に最初から全てがあったものでない。元々書くべきもの、ましてや風景としての何かは、私の中には何もなかったのだ。
私は、ただただ無為に書いて、それを見て、書かれたものについて次を書くという繰り返しの中で、やっと、ひとつづつ風景のようなものを手にいれた。最初は何も動機がなかった線の1本1本や色面の断片が、やがて折り重なり、奥行きを持ち、風景のように見えるようになったものもあった。
私は今は、絵は考える道具だと思っている。そして、今までやってきた書くことから立ち上げていく方法をひとまず辞めて、ここで得たことを持って次に、実際にある場所の風景や人を書きたいと思っている。
V・マヤコフスキー
「愛している?」1928-30
亀山郁夫訳(国書刊行会 ロシア・アバンギャルド5)より引用
(前略)
僕は知っている、言葉の力を、僕は知っている、言葉の銅鑼を
それらは桟敷席を喝采するものたちではない
それらの言葉ゆえに棺桶がむっくり起きだし
樫の四本足で歩きだすのだ。
よくあることだ 活字にならず本にもならずうち捨てられることは
でも言葉は駆けていく 腹帯を締めて
何世紀も鳴りわたり、列車は這いよってくる
まめだらけの詩の腕をなめるために。
僕は知っている、言葉の力を とるにたらぬものとみえるだろう
ダンスの踵に踏みつけられた一枚のはなびらのように
だが、人間は魂、くちびる、によって
■会場・お問い合せ先|shin-bi
京都市下京区烏丸通四条下ル水銀屋町620番地 COCON烏丸 3F
tel 075-352-0844
open 11:00-21:00(無休)

■メモ
二人で展示をします。
最初で、最後になると思います。
これは、どちらかが後ろや前ではなく、横一列のことで、
そんな場所、またはイエについての、
本当に(それぞれ)個人的な内容の展示になると思います。
ここから、始まることと、
ここで、終わることがあります。
展示にあたり二人で、
「すなわちなどと言って、これを、別の言葉で言い換えない」
ことを約束としました。
だから、これはイエについてであっても、
i.e.(すなわちの意)についての展示ではないかも知れません。
■会場・お問い合せ先|colon books
名古屋市東区代官町39-18日本陶磁器センター2F
tel 052-930-5585
open 12:00-18:00(会期中は火・水曜日休み)
■プロフィール
studio Loupは、華雪と中島佳秀のパートナーシップによる活動です。
華 雪 書家。75年京都生まれ。個展を中心に活動を続ける。
中島佳秀 サウンドアーティスト、グラフィックデザイナー。75年生まれ。

■平面、およびサウンドオブジェ等の展示を予定。本年6月に大阪iTohenにて発表された作品に、新作を加え約50点を展示販売致します。
■メモ
私は、常日頃、自分で自分を「僕」や「俺」などと呼び、例えば、誰かに「君」などと呼ばれ、彼には「お前」などと呼ばれる。自身が持つ固有名でさえ変奏されることも少なくない。一つの場所は、多くの場合、幾つかの名前をまたいである。海と岸を分つ境界線も、浜辺や海辺などと呼ばれる。
近頃、名を呼ばれるものは、呼ばれる複数の名を割って、線、幅のない長さとして、あらわになるように思った。
私が書く中で、凡庸だが実感として感じたことは、やはり画面に見てとれるものは、書かれたものと、書いて消されたもの、そして、まだもしくは決して書かれないものの間にあるということだった。
だからか、大阪に続き東京で行う展示、二度目になる展示の名をこのように決めた。
■会場・お問い合わせ先
森岡書店
・住所 東京都中央区日本橋茅場町2-17-13 第2井上ビル305
・電話 03-3249-3456
・アクセス 地下鉄東西線、日比谷線茅場町駅下車三番出口。
永代通りを霊岸橋に向かい橋の手前を右へ古い戦前のビル3階